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概要

news_no.94

(10)第94号 一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース 2018年(平成30年)10月1日市民公開講座 市民公開講座は、今回のテーマ「病児保育はいつもそこに在る~つなごう 子ども・子育て支援の輪~」をもとに、地域で子育て中の家族の方に少しでも多くこの会場に来ていただき、楽しいひと時を過ごすとともに“病児・病後児保育”の存在を知って頂きたいとい報告者/座長:綾田 敬子(カナン空港こども園)         演者:アンディー 先生(有限会社マジックファクトリー)う思いから、テレビの幼児番組にも出ている子どもたちに大人気の≪アンディー先生のマジックショー≫を企画しました。 開演30分前から親子連れが次々に会場入りしてきます。開演時には、学生参加者や会員参加者、そして「子どもたちに大人気!アンディー先生のマジックショー&マジック教室」 宮崎先生は、われわれ香川県小児科医会の仲間でリーダーのお一人ですが、小児神経の専門家で医院をご開業の傍ら、徳島大学臨床教授、高松大学客員教授もされています。その上、大川地区医師会会長をお勤め、日本外来小児科学会理事などの多くの学会活動もされていますが、ご自身の医院に併設した病(後)児保育施設“チャイルド・ケアーシステム・エム”も運営されています。 その宮崎先生に、今や日常的に接する発達障害児への対応についてお話を伺いました。発達障害児における早期の気づきの最重要なmilestoneは、前頭前野が完成していく4-5歳頃とされています。多動、不注意症状を呈する軽度の発達障害は、3歳児健診ではまだ見つけることが困難です。一方で、早期の介入が求められるため就学前健診では遅すぎます。そこで宮崎先生は、5歳児健診を提唱され率先して報告者/座長:永井 崇雄(永井小児科医院)              講師:宮崎 雅仁 先生(小児科内科三好医院/徳島大学小児科学)実施されています。セミナーでは、実際に使用されている“簡易版就学前幼児(4-6歳)用発達障害チェックリスト”が紹介され、解説していただきました。チェックリストは、医院受診時のみならず保育の現場でも利用できます。専門医に紹介する目安としても活用されています。さらに、経験的に設定された就学年齢も神経生理学的にも理に適った制度と指摘され、両親の顔真似など簡単な表情模倣トレーニングや前腕の回内・回外運動等の協調運動トレーニングを取り入れた模倣・協調運動療法を考案され、家庭で取り入れるように指導するなど、脳科学に基づく対応を紹介されました。 発達障害児はクラスに1人や2人は存在します。当然、病児保育に訪れる児童でも同様です。そのことを踏まえた病児への対応も求められ、現状に則したすぐに役立つ講演であったと思われました。サンポート ・セミナー病児保育に役立つ発達障害のお話:脳科学を活かした対応についてや治療法についてレクチャーがあった後、香川県小児科医会食物アレルギー対策委員会作成の「学校、園におけるアナフィラキシー対応マニュアル」について詳しいお話がありその使用法やダウンロードサイトなどについても詳細な説明がありました。 驚くべきは250人を超える全ての参加者、に練習用エピペントレーナーを配布(持ち帰りOK)、さらにマネキン大腿に対して行う実薬による試打では、希望者が多すぎて、全員前に出てじゃんけん大会!選ばれた3人の実技ではエピペン実射音が会場に響き、参加者全員にかなりの実感が伝わったものと思われます。 病児保育場面でのアナフィラキシーは極めて稀な状況ではありますが、食物アレルギーの有無や誤食に注意するなど、病児保育でお預かりする子どもたちの一層きめ細かな観察や保育に十分役立った講演でした。