ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

news_no.94

2018年(平成30年)10月1日 一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース 第94号(11)200人以上の一般参加者で会場は満席になりました。「本物のアンディー先生に会えるんだって!」「はやくマジックショー見たい!」と子どもたちの待ち望む声が聞こえ、ワクワク感が伝わってきます。 いよいよ開演。マジックショーが始まると子どもたちだけでなく私たち大人も思わず身を乗り出していました。カードマジック、鳩を使ったパフォーマンスや宙に浮く身体など、次々に不思議で面白いマジックが繰り広げられます。子どもたちの積極的な参加も、なお会場を盛り上げていました。驚きは「ア!」「イ!」「ウ!」「エッ!」「オー!」の5つの表現があるそうで、まさにこの連発です。それと同時に「なんで?」「どういう事?」「???」不思議もいっぱいの時間でした。終盤、マジックをするアンディー先生の手元のアップが、スクリーンに映し出されました。「小児病棟で公演する時、ベッドの上にいる子どもたちも楽しめるようにと、寝ている子どものすぐ目の前でマジックをしています。手元のアップ映像を見ながら会場の皆さんにもその感じを伝えたいと思います」と話されていました。病気であっても、子どもたちにとってかけがえのない時間です。その一瞬一瞬に子どもたちの心が動き、興味を持つような簡単なマジックが病児保育の現場でも生かされ、そこにいる人々から思わず笑みがこぼれ、幸せなひと時に繋がっていく事を願っています。一般演題 B(口演)一般演題 A(口演) このセッションは、今大会のテーマ『病児保育はいつもそこに在る~つなごう子ども・子育て支援の輪~』にふさわしい5つの演題発表でした。1)育児クラスの運営-病児保育室が行う育児支援- 病児保育の利用者に限らず、多くの親子に対して、定期的に育児クラスを開催し、いろいろなテーマで支援を実施しているという発表です。支援事業として有意義なだけでなく、スタッフのスキルや満足度の向上に役立っています。2)病児保育室における病児の行動分析-安心して過ごせる病児保育室を目指して- 扱いにくい子ども、扱いやすい子ども、時間のかかる子ども、平均的な子どもに分類して、具体的な症例を呈示されました。それぞれのタイプの子どもに対して、個々の気質に応じた対応を行うことが大切だと共感しました。3)産後うつ病を呈する母親への支援-病児保育を通した関わり-報告者/座長:小林 美子(小林内科小児科医院) 産後うつ病の症状が強く母親が子育て困難な場合、昼間の育児を病児保育で支援し、家族、行政、医療機関が連携することで、よりよい育児支援が可能になった症例を発表されました。4)病児保育室だからできる多様な保育とその受け入れに向けた課題 病気の時に限らず、基礎疾患や障がいを持つ児、発達フォロー児、あるいは保護者の体調不良等自宅で育児が難しい場合に受け入れた症例の発表です。病児保育室は種々の感染症があり、また毎日の利用者数の予測がつかないことから今後どれだけニーズに対応できるか課題が残ります。5)当保育室における医療的ケア児受け入れの経験 医療的ケア児を病児保育室で受け入れることは、非常に有意義ですが、感染予防のための対応、スタッフのレベルアップ、各関係機関との連携など、継続に向けて取り組んでいく問題は多いようです。 セッションB 1~ B 5の5演題を担当した。B 1「病児保育室の室内感染例の調査と小規模保育所と比較」 病児保育室で種々のウイルス感染症病児を保育して、明らかな室内感染はRSウイル感染1例のみであった。同時期の小規模保育所の調査では感染症の流行を防ぐことは出来なかった。特にRSウイルス感染症は殆どの児が感染したとしている。病児保育室では、一般保育所と比較して室内感染の拡大は極めて少ないことを示された。報告者/座長:渋谷 幸彦(しぶやこどもクリニック病児保育室にこにこすまいる)口演『感染症、食物アレルギー』