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概要

news_no.94

(12)第94号 2018年(平成30年)10月1日一般演題 D(ポスター)一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース 猛暑の中での「第28回全国病児保育研究大会inかがわ」にお越しいただきありがとうございました。私は2日目のポスター発表、「リスクマネジメント、その他」報告者/座長:國宗 美恵(西岡医院 病児保育室レインボーキッズ)の座長を務めさせていただきました。 D-1病後児保育室星の子ルーム石屋久仁子先生は東日本大震災からはや7年が経過しましたがその間もB 2「病児保育室での食物アレルギー児への対応」 食物アレルギー児のアクシデント例を経験して、その後の改善点を検討した発表である。アレルギー児と認識できるよう色で識別(視覚認識)、保育者スッタフの(情報共有)、思い込みをせず確認する等の重要性を述べられた。B 3「病児保育施設における室内感染調査システムの構築(第3報)」 インフルエンザ、溶連菌感染症の同室児に発症はなく、RSVでは新たに室内感染が疑われるケースが発生した。病児保育では様々な感染症に罹患していることを念頭に室内感染症対策を行う必要性を強調した。室内感染調査システムの構築は、安心・安全な病児保育の確立に必要であることを述べられた。B 4「病児保育室における感染症の対応 第2報」 インフルエンザは症状だけで他の発熱性疾患の鑑別は困難である。インフルエンザと前日までに確定した例は6割にすぎず、このことを念頭に入れて、入室前後の症状の把握と診察で隔離判断する必要がある。同室内の水痘発生で、予防接種の有効性を認めている。B 5「病児保育室の現場から見たワクチンの影響=水痘・おたふく・ロタウイルス腸炎― 水痘ワクチンの定期化以後、水痘患児の利用は明らかに減少した。おたふくかぜワクチンも同様の効果をみた。ロタウイルスワクチンは感染性腸炎患児の利用の減少を認めなっかたが、今後の追跡調査が待たれる。病児保育における予防接種の必要性を強調された。一般演題 C(口演) 病院病児保育に関する5つの演題を担当しました。 1つ目は徳島県の病児保育室から「地域のニーズにこたえる病児保育室を目指して お迎えサービスを通して」という発表です。仕事と子育ての両立を支援する事業で、急病の子どもを保育所や幼稚園に保育士が迎えに行くサービスを開始したので、その内容や課題についての報告でした。2つ目は長野県の病児保育施設から「気になる親子の姿を遡ってみえてきたもの」という発表です。多職種間連携と保育士による丁寧な子育て支援により、不安定な母親が安定して子育てができるようになった報告でした。3つ目は「病児保育広域化利用の可能性 ~山梨県の事例から~」です。広域化の周知が病児保育の周知に繋がり、逆に町内の利用者が増えたとの報告でした。広域利用は病児保育施設の安定した経営や保育体制の整備に効果的な施策と考えられます。4つ目は東京大学大学院による「病児保育プラットフォーム事業(ICT・ネットワーク化)とその課題」の発表です。クラウド型予約システムにより、施設と利用者が効率的にマッチングできるような病児保育の予約方法を構築できました。個人情報の扱い、多施設による広域利用、補助金配分などの課題はありますが、このような有用な事業が現実化できることを期待します。5つ目は小児病院併設の病児保育室から「病児保育を利用するニーズ ―新規登録者数、利用者数から考察する―」という発表です。利用者数が多いのは隔離室の増室、職員数の充実、対象者を小学6年生に拡大、ネット予約システムの導入、キャンセル自動繰り上げなどの努力の結果であろうと思われます。 今回、質の高い病児保育を多くの人に効率的に提供するための、素晴らしい取り組みについての発表を聞くことができました。ありがとうございました。報告者/座長:鈴木 裕美(香川大学医学部衛生学)「病院病児保育、地域連携など」