ブックタイトルnews_no.94
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(14)第94号 2018年(平成30年)10月1日一般演題 H(ポスター)一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース Hブロックでは、6つのポスター展示発表であった。途中、マイクの電池切れというハプニングはあったが、報告者/座長:白井 知佐子(幼保連携型認定こども園カナン保育園)あると結論づけられた。【外科系疾患における病児保育室利用の問題点】外科系疾患児の施設利用は、利用者本人の問題・意見書作成医師の理解・施設の受入れ経験の有無と運用法・病期別に発生する課題がある。ニーズに応えるため、さらなる研究分野と考える。【すくすくハウス18年のあゆみ-病児保育士の様々な取り組み】(1)定期開催されているサークル活動(2)小児科診療部門での健診補助(3)服薬指導の絵本作成 など精力的に活動されている状況が報告された。旧施設の経験を元に随所に工夫を凝らした新施設での益々充実した活動に期待したい。【施設と市区町村の病児保育事業委託料の再考~平成30年度基本分倍増を前に考えるべきこと】施設別条件が近似するA市をモデルに事業委託料比較と利用者一人当たりの補助金額を算出比較し、市区町村の病児保育事業委託契約を結ぶ場合に検討すべき課題について発表がなされた。利用率は地域差 人口規模、産業構造、所得差、社会の相互扶助機能の差、在籍園/校の病(後)児の受入れ状況、アクセス、供給側の施設形態やマンパワー(労働条件を含む)など様々な要因が絡み合うが、様々な評価軸を内包した望まれる病児保育事業委託料のあり方を検討する上で論理的で示唆に富む発表がなされた。一般演題 G(ポスター) 発表内容は、食事、環境、遊び、医療的ケアなどさまざまであった。 食事では、給食や、おやつを、少しでも子どもたちに喜ばれるものにするため工夫を重ねてこられたことや、それに対する質問が出された。基本アレルギーの子どもさんについては、お弁当持参で対応している。しかし、少しでも、手作りおやつを、増やすことやセレクトメニューを考えることで子どもが明日への希望をもって利用するなど効果がうまれていることが報告された。 インフルエンザ流行時の遊びの工夫では、ゲーム機やDVDばかりに頼らなくてもちょっとした工夫で創造性を発揮して遊べる、手作りのカードゲームやバスケットボール作りなど具体的な実践が大変好評であった。 病児保育室にとって子どもたちにいい環境で迎えることは言うまでもない。そのため壁面製作にまで心を配りなお、病状に合わせ無理なく制作活動ができれば、子どもたちの達成感にもつながる。そんな活動報告がありいつも準備を怠らない気概に頭が下がる思いがした。 同じく環境設定にダンボールを使用しているという実践報告である。子どもにとっては非常に親しみやすい素材のダンボール。どういうダンボールを使うか?また消毒や保管の仕方は?等しつもんがあった。食品使用は避ける、古くなったら、交換を頻度にするなど環境にあわせて取り入れていきたい遊びの報告であった。 次は絵本整備についての報告である。絵本の消毒はどうしているか?という質問がでた。週一回拭き掃除をする。このとき絵本の修理や整備をかねてする。絵本というこどもに無くてはならない遊びの素材、文化にどう力をいれるか。読み聞かせすることとの関係性など工夫が感じられとてもいい発表内容だった。 また看護師からの、スキンケアについての発表では、病児保育室における医療的ケアという点でも質の高い実践報告であった。かゆがって眠れない子どもには沐浴や保湿を施し、不快な思いから心地よい入眠を促す。看護の専門性が発揮できている実践であると感じた。 以上ポスター発表Gグループからの報告とする。 (文責・大江久海子) 報告者/座長:大江久海子(へいわこどもクリニック)保育所併設、地域連携、愛着形成