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概要

news_no.94

2018年(平成30年)10月1日 一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース 第94号(19)は「人的環境」「物的環境」「空間的環境」から捉えることができます。そして、「人的環境」としての「円滑で協働としての連携」のあり方。保育士も看護師も単に技術や知識を身につけるだけではなく、お互いの視点や考えを理解し、すり合わせ、何が子どもにとって、保護者にとって最善かということを見つけ出す。この時私たち一人一人の柔軟性が求められているという現状。次に、保育看護のアセスメントとして、子どもの病気の特徴から悪化し始めると急変も早く、見落としてはいけない病気の可能性を意識することの大切さに 猛暑の中、サンポート高松は爽やかな風を瀬戸内海から運んできました。保育園型委員会となり記念すべき大会は112 名もの参加がありました。~病児・病後児保育がいつもそこに在る~つなごう子ども・子育て支援の輪~香川大会のテーマのように、子育ての安心ついても話されました。また、具体的な保育看護計画・実践のプロセスもお話し頂き、その中でもアセスメントした情報から、取り巻く問題を理論的に分析し、優先度を判断し、保育看護の方向性を明確化する方法-根拠に基づく予測という専門性をもつことができること等、すぐに実践できるヒントがたくさんありました。最後に、子どもの身体面においても心理面においても、また、保護者に対しても、寄り添ってみなければ気づくことのできない、言葉にならない本当のニーズを理解しようという言葉が印象的でした。感は日々保育園で繰り返し行われる保育の中にあり、親が親になるための施設であり、親の子育て力を上げ知恵を授ける、何気ない保育士の言葉そのものが子育て支援になっているのです。「体調不良児を抱えた家族の現状」について講演された田中先生からの言葉「こ~病児・病後児をみていくということは~保育園型委員会主催セミナー報告者/座長:本田 直子(ゆうゆうくじら保育園病後児保育室くじらのおうち)講師:田中 弓子 先生(高松短期大学保育学科准教授)実践発表:岩井美恵子(東京都葛飾区 住吉保育園 園長)パネラー:真部 由美(病児・病後児保育室を利用する保護者)基礎研修(小児医学) 基礎研修の小児医学は、研究委員会の委員長であり横井小児科内科医院病児保育室「こりすの里」の横井透先生にお話しいただきました。主な内容は基礎研修テキストに沿ったものでしたが、大切なところ、日頃注意しなければならないところがしっかりと分かるご講演でした。主な内容については子どもの容態の変化に早く気付くことが大切で、顔色、顔つき、食欲、活動性、排尿・排便などの情報を最大限利用することが必要ですが、これらを感覚的に行うと見落とすことがあります。そのためには順番に「いろは」として、い:印象、ろ:肋骨の動き、は:ハート肌の色で確認することが大切であること、これらの印象から具体的にはあいうえおの順に確認することが大切でした。「あいうえお」は、あ:アイコンタクト、い:意思の疎通、う:うごかない、え:笑顔、お:音や声への反応で、これらを行い小児の全身状態の変化を早く発見することが大切であると強調されていました。この中で医師の言葉だけを頼りにするのではなく、自分の目を養い子どもの変化を早く発見することが大切であると述べられていました。子どもの特徴から発熱、心肺機能、水分バランス、神経系、感染症についての解説から、各症状についても症状がなぜ起こり、なぜ変化しやすいかなどについても分かり易く説明されていました。このようなことを知ることにより、症状の変化に早く気付くことができるため、大切な点などについても強調されていました。これらの解説の中でも、病状の変化を見つけるのに、医師に頼ることばかりでは、子どもの異常に早く気付くことができなくなり、子どもの近くにいるのは保育士や看護師なので、短い時間診察している医師の言葉を頼りにするより、自分たちの考えを大切にしなければならないと述べられていました。子どもの様々な症状に対しどうしてこのような症状が起きているか、悪化するとどうなるかは、正しい知識を持って「いろは」と「あいうえお」を基本にし、症状の変化を見逃さないように、順番に観察することが大切であるとされていました。報告者/座長:福富  悌(福富医院 病児保育室)講師:横井  透 先生(横井小児科内科医院病児保育室「こりすの里」)