ブックタイトルnews_no.94
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2018年(平成30年)10月1日 一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース 第94号(23) 子どもにとって“遊び”は生きることそのものという言葉を耳にします。友だちとのやり取りや仲間作り、おもちゃの貸し借り、勝ち負けやルール、様々な道具の使い方など、限りないほどの体験が遊びの中には詰まっています。遊びの中で生まれる体験は、机に向かって勉強することと同じ、もしかしたら、それ以上の大切なことかもしれません。このワークショップでは、実際にさぬきこどもの国で実施しているふれ合い遊びや工作を参加者のみなさんと一緒に実践、制作しながら、遊びについて考えました。 ふれ合い遊びでは、わらべうたとクラシック曲を用いた遊びを紹介し、隣席の人を子どもに見立て、手をなでたり、体をつついたりと実際に体験してもらいました。遊びを体験する前と比べると参加者の表情が柔らかくなり、笑顔が見られ、ふれ合い遊びの効果を実感することができました。 工作では、科学要素の強い5つの工作を制作しました。参加者の反応が特に良かったのが「バンドコプター」「キラキラ万華鏡」でした。「バンドコプター」は、荷物を梱包するPPバンドとストローを使ってできる簡単な工作です。竹とんぼのように飛ばしますが、飛ばす前に一工夫することで、ものすごく高く飛ぶようになります。参加者からもたくさんの歓声があがり、その飛び方にみなさん驚いていました。「キラキラ万華鏡」もセロテープの芯とミラーテープ、カラーセロハンを使って簡単に作ることができ、作ったあとに光を当てるときれいな色の世界が広がります。 身近なものも工夫次第で子どもたちが喜ぶ工作(遊び)になります。今回紹介した遊びを現場の子どもたちと一緒に楽しんでもらえるとうれしいです。報告者/ワークショップリーダー:増田 梨沙(さぬきこどもの国)講師:三好 右佳、増田 梨沙、高町 昌都(さぬきこどもの国)ワークショップ8病児保育における遊びと簡単工作~遊びで心を豊かに~について話し合いをいたしました。 病児保育は、少子化が進む今、家庭や保育現場では経験できない異年齢で群れて遊ぶ経験が少なくなり、遊びを通して養われる思いやりや遊びの伝承や憧れる気持ちが生活をしながら育ちます。そこでは、年齢が高い子どもたちが遊んでいる声や看護されながら自分の思いを受け止められる様子を幼いながら感じ取ります。「一緒にいたい!連れてって」「仲間に入れてうれしい」「私もしたい、どうやって?教えて!」という声が聞こえてくるようです。手を出して保育者に求めたり、近寄っていったり、じっと見つめたりする姿から子どもの思いが伝わります。子どもたち同士の輪の中に連れて行くと、ぴたっと泣き止んで一緒に遊んでいるかのように大人しくなります。大きい子から手を握って、もらったり名前を呼んでもらうのも心地よいようです。 グループでの話し合いが始まると、会場はガラッと明るく活発になり全国から集まった方々は前々からのお友達だったかのように笑顔で話が弾みます。所属している病児保育の工夫や保育内容、大切にしていることを誇らしく堂々と話す実践者の姿はあっぱれでした。この方々が病児保育を発展させたのだと確信と未来が見えました。 自信をもちグループ発表をされ、参加者のおかげで笑いがあるワークショップとなりました。心から感謝をして報告をいたします。